内科・消化器内科「天神橋みやたけクリニック」では内科疾患全般、特にB型肝炎、C型肝炎、胃カメラ(ピロリ菌治療を含む)、花粉症(舌下免疫療法)、生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病、痛風)、アンチエイジングの診療に力を入れています。|大阪市北区「南森町駅」「大阪天満宮駅」下車、天神橋筋を北へスグ|大阪府肝炎専門医療機関

治療の目標

治療の目標

〈表2〉は高尿酸血症・痛風の治療目標を示したものです。

〈表2〉
1 痛風の治療 痛風関節炎の治療、痛風結節の縮小
2 高尿酸血症の治療 臓器保護、慢性腎臓病(CKD)の発症・進展の抑制、脳・心・血管障害の予防
3 生活の質(QOL)と生命予後の改善  

高尿酸血症は、痛風の基礎疾患であると同時に、尿路結石のリスクであることが知られています。最近では、慢性腎臓病(CKD)における腎障害の促進因子であることや、動脈硬化性疾患のリスクである可能性も指摘されています。

痛風は、高尿酸血症が持続することにより、関節や組織に尿酸が析出・沈着し、急性痛風関節炎などを引き起こします。つまり、血清尿酸値を尿酸が析出しないような値まで低下させれば、痛風を発症しないことになります。
同様に他の疾患リスクについても、血清尿酸値をリスクでなくなる値まで低下させればよいことになります。

尿酸が析出・沈着しない濃度を知るためには、尿酸の溶解度がどの程度かを知る必要があります。溶媒となる体液の組成や温度がその環境により異なるため正確ではありませんが、関節では体温が若干低く、タンパク質濃度も低いことから、尿酸の関節液への溶解度は6-7mg/dLと考えられています。

関節液中の尿酸濃度はほぼ血清尿酸値に等しいことから考えると、この濃度よりも血清尿酸値を低く維持することができれば、尿酸は析出・沈着しにくいことになります。

臨床研究において、膝関節内に尿酸塩結晶を認めた痛風患者さんにおける治療後の血清尿酸値と関節腔内尿酸塩結晶の有無の検討を行った結果、「血清尿酸値6mg/dLを超えている患者さん」に比較して、「血清尿酸値6mg/dL以下に維持した患者さん」においては、痛風発作が減少し、膝関節内の尿酸塩結晶も減少していました。

その後、痛風患者さんにおいて、維持した血清尿酸値と痛風発作の頻度の関係を検討したところ、血清尿酸値が低いほど発作は少ないことがわかり、「血清尿酸値6mg/dL以下にコントロールすること」が推奨されるようになりました。

こうした検討の結果、関節腔内への尿酸の析出・沈着を防ぐという考えから、「血清尿酸値6mg/dL以下」がコントロール目標値となり、日本痛風・核酸代謝学会、欧州リウマチ学会、米国リウマチ学会などの多くのガイドラインにおいて、このコントロール目標値が採用されています。さらに、この目標値を達成することにより、組織への尿酸塩結晶の沈着物である痛風結節の縮小も認められていることが報告されています。

以上から、当院においても痛風の治療目標は、「血清尿酸値6.0mg/dL」以下です。

尿路結石に関しては、血清尿酸値以外に、尿中尿酸排泄量、尿量、尿pHなどの影響を受けるため、明確に血清尿酸値のコントロール目標値を設定することはできません。

また、高尿酸血症がリスクとなる他の疾患に関しては、まだ十分なデータがなく、血清尿酸値のコントロール目標値を具体的に設定できないのが現状です。

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